幼少期に住んでいた家。今は誰も住んでいない。
住んでいた頃はいろんなことが好きじゃなかった。
”逆立ちの練習を壁を支えにやってきてね”という宿題が出ても、壁がないのでできないし。
壁がないから隙間は当然あって冬寒すぎる。
2階では養蚕。今では考えられないけどお蚕さんを摘んでお手伝いしてた記憶がある。
トイレに行くのに草履履かないといけないし。
夜に仏壇のある部屋に行くことなんか、暗闇すぎてお化け屋敷よりも恐怖。
親戚や友達の新しくて綺麗な家が羨ましくて仕方がなかった。
築150年以上の家に呼吸をさせてあげたい
おじいちゃんを残し、引っ越した。
何年かしておじいちゃんは亡くなって家は空っぽになった。
からっぽになってからもっと長い年月が流れ、
すごくいろいろ。本当にいろんな考えから、「風を通そう。貴重な家を残そう。」と、2020年、掃除を始めることにしました。
おじいちゃんに聞いた話の記憶が正しければ、築150年以上のこの家を使わないまま朽ちさせるだけにするのはあまりにもったいない。
家とこの土地の価値に時間がかかりすぎたけどやっと気づくことができました。
苦手だったこの家を大切にしたいと思えるようになりました。
使いたい用途はなんとなく頭の中に描いているけど、はてさて実現できるかな。
修復が必要なところ、綺麗にできるのか心配な部分。途方に暮れる要素が多いけど、ワクワクもしています。
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